2011/3/15

1959年LPバーストレプリカ作成 続き

  続きですぅ〜。

 前回は指板のポジションを入れる為の

 穴あけと収めた確認でした。

 では、早速指板にRを付けて行きましょう。

 サンディングブロックのRは400です。

 まずは#120でゴシゴシ!

 最近はローズ等は#60よりコレです。

 #60は硬い木に使うと傷跡を取るのが

 面倒なんですよ。

 で、指板のR作業はサンディングする度に

 直線定規で縦方向の直線平面を確認します。

 この様に各弦部分に直線定規を当てて光が

 向こうから漏れる部分が無いか確認です。

 光が見えたりしたらそこは凹んでいます。

 指板は真っ直ぐじゃないと駄目駄目ギターに

 なってしまいます。

 ここは慎重にしっかりと時間を掛けて

 作業したいですね。

 次々に番手を上げて仕上げてます。
 R付けが終わったので横幅を出してます。

 ローズの場合、鉛筆線は見えないので

 マスキングテープで巾の位置を出しています。

 おっと、フレット溝が浅くなった部分を

 復活させてます。

 で、コレ!

 R付けたらやっぱりポジション穴が

 浅くなってました(当たり前)。

 なんで掘り直してます(涙。

 右が掘り直し穴、左が浅いままです。
 ポジション入れてみました。

 やはり端っこが出てますね〜。

 ポジション自体をサンディングして

 高さを揃えました。

 ではフレットを打ち込みます。

 マホガニーの端材で緩衝させながら

 打ち込んでます。

 はみ出した部分はその都度ニッパーで

 切り取っていきます。

 後で纏めて切り取っても良いのですが

 せっかちな自分は良くこの飛び出しに

 服が引っ掛かり落としてしまうんです。

 ハイフレット部分を打ち終えたらちょっと中止

 ここで確認する事が有ります。

 フレットの溝巾とタングの巾の事です。

 この2つがキッチリと数字が合わないと

 指板自体が反ってきます。

 今回は綺麗に収まってますね。

 コレがタングが太いと段々指板が逆ゾリしていきます。

 この写真のようにハイフレット部分を打って

 指板がフラットならOKです。

 フレットを打ち終わったので側面の

 飛び出したフレットを削ってます。

 垂直に削れるように工夫しましょう。

 さて、今度は指板のバインディングです。

 ビンテージLPには約1ミリのバインディングが

 使用されています。

 ヒスコレにはコレより厚い物が使われてますね。

 貼り付けました〜。

 漸くLPの指板らしくなってきましたね〜。

 それではオーバーフレットバインディングを

 仕上げていきましょう。

 うちではこの様に彫刻刀で削ります。

 結構時間が掛かりますがまずは

 片面が終了。

 この調子で両面仕上げます。

 しかし結構キツい作業ですワ!

 さてさて、指板はあれで置いときます。

 続いてネックの加工です。

 厚みを調整する為にバンドソーで大まかに

 切り出しています。

 ヘッドの耳部分の切り出しも完了。
 耳を貼り付ける部分を綺麗にしました。
 さ、貼り付け準備です。

 この耳の意味はネックのヘッドの角度の付いた

 部分に強度を持たせる事なんです。

 サッサと貼り付けてます(汗!

 クランプはどの部分もしっかりとします。

 木工の基本なので場所に合った物を

 準備します。

 乾燥後、切り出してつき板を貼る準備です。
 あ、これはTOP材を張り合わせる前に

 ネックジョイント部分のTOP材を仕上げてます。

 角度も確認して良いようならOK
 はい、良い様です。

 それだけの写真でした(笑。

 では、接着前に各部分の加工をしましょう。

 これはTOP材をテンプレートにしてマホに

 PUキャビティを写しています。

 ついでにマホに外周部分を写しています。

 こうしておけば写した部分をガイドに加工出来ますね。

 ちなみにこんな感じです。

 トリマーにコロ付きビットでやってます。

 はい、写し終わりました〜。
 では、コロ付きビットで加工ちゃいましょう。
 おっと、このキャビティはトリマーや

 ルーターだけではキツイので先にコレ、

 ボール盤にフォスナービットを付けて

 あらましに開けておきます。

 で、トリマーで綺麗に外周を整えて・・
 裏側からルータで一気に仕上げます。
 ここまでは今までどおりです。

 で、問題はSWキャビティなんです。

 実はスチュマックの図面で作成したら

 問題が起きます。

 SWキャビティの径の問題です。

 図面通りだとキャビティの径が小さく

 SW取り付け時にこんな図のような感じで干渉します。

 で、ここはオリジナルはどうなのかを見たくて

 所有者の方に分解&採寸をお願いしました。

 これはオリジナルのキャビティとスチュマックの

 図面を比べた所です。 

 オリジナルは59年です。

 やはりキャビティの径がかなり違いますね。

 テンプレートも作り直しました。

 内側の小さな鉛筆跡がスチュマックの

 図面の径です。

 ね、まるっきり違いますね。 

 では、それをふまえて一気に加工です。
 ついでに配線溝も一気に加工します。
 あ、直線なのですがコロ付きを使うので

 深くなって他の穴にコロが逸れない様に

 こんな感じで工夫しています。

 はい、マホボディの加工が終わりました。

 (本当はまだ終わってないのに気が付いてない)。

 ちなみにオリジナルの59年のボディ厚です。

 フロントのトグルSW辺りの採寸です。

 厚みは51ミリ、マホの厚みは44,5ミリと思って

 ましたが算数が合わないので45ミリです。

 こっちはリアのエンドピン部分の厚みです。

 厚みは48ミリです。

 マホ部分が45ミリだとしてメイプル部分が

 かなり薄くなってますね。

 バインディングもマホ部分に食い込んでます。

 ここもスチュマックの図面と違う所です。

 ちなみに 58年、59年、60年の3機種とも

 この数値に近いものでした。

 リアの方が薄くなると言う事です。

 今回はここまで〜〜〜。」

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